煙草のニコチンが問題となる

煙草に含まれる成分の中で、最も痔のリスクを高めるのがニコチンと呼ばれる成分です。
これは、煙草の葉に含まれる天然成分であり、優しい刺激とリラックス効果を持ちます。
喫煙者の多くが、このニコチンの持つリラックス効果を求めて煙草を楽しんでいると言っても過言ではありません。
また、このニコチンには依存性があり、禁煙ができない理由の一つと考えられています。

では、何故このニコチンが痔に悪いかと言えば、ニコチンが血管に作用する効果が理由です。
ニコチンは体内に摂取される事で、血管を収縮させる効果があります。
つまり、煙草を吸う事で肛門周辺の血管が収縮してしまい、血行が悪くなってしまう事に繋がります。
この結果、うっ血状態になってしまい痔ができやすく悪化しやすい状態が生まれる事になります。

煙草は痔に悪いため、痔持ちの場合は悪化を防止するためにも禁煙をお勧めします。
また、痔だけでなく肺癌など呼吸器系の病気の原因として挙げられる事も少なくありません。
健康に毎日を過ごす為にも、日々の健康リスクを考えた生活が必要です。
嗜好品として楽しむ煙草も酒類と同様に痔を引き起こす原因となるため、健康と天秤にかけてどうするべきかを考える必要があるでしょう。

酒類は痔の大敵

全身の血行を良くする事ができれば、代謝が高まり様々な病気の予防に繋がるとされます。
そのため、適度な酒類の摂取もアルコールにより体内の血液の流れが活性化され、健康に良いとされます。
こうした理由により、痔持ちの方の中にもアルコールは痔に良いと考える人は少なくありません。
しかし、実はアルコールの摂取は痔にとって大きなトラブルを巻き起こす原因となります。

アルコールの摂取によって血行が良くなるのは、摂取後の1時間程度という限定的な時間です。
その後は、血管を細くしてしまう作用が発揮されるため、逆に肛門付近の血の巡りが悪くなります。
この結果、痔の原因になるとされる肛門部のうっ血状態を引き起こす事になります。

また、一時的に血行が良くなる際にも、痔の粘膜が腫れてしまう事もあり、余り痔に良いとは言えません。
トイレが近くなり、下痢症状を引き起こすケースもあり、当然ですが痔に下痢というのは大敵となります。
痔を持っていない人が痔になってしまう原因の一つがアルコールの摂取であるとも言われ、既に痔持ちにとっても危険な嗜好品です。
硬すぎる便は肛門に負担が掛かりますが、勢いのある下痢は肛門への負担の掛かり具合が非常に大きいため注意が必要です。

貧血の原因は痔にある

突然の目眩や息切れ、貧血というのは様々な症状を持ちます。
特に女性に多いと言われる貧血ですが、実は痔が原因というケースもあります。
切れ痔などの場合、傷から血液が流れ、人によっては大量に出血してしまう可能性があります。
この際、体内の血液が失われ鉄分が不足する事によって貧血が発生する事になります。

痔と貧血は無関係と考える人もいますが、出血が原因で貧血が発生するため、関係は多いにあります。
女性に貧血が多い理由となるのが、生理時に血が流れる事であるため、痔による出血で貧血が引き起こされる場合もあるのです。

貧血が発生した場合、目眩や息切れなどが起き、視界がブラックアウトする事もあります。
階段や外出中などにこの症状が発生すれば、場合によっては重大な事故が起きてしまう事もあります。
痔に悩んでいる場合には、貧血になる可能性を考慮して生活をする必要があるのです。
そのため、鉄分を豊富に含むほうれん草やレバーなどを意識して摂取することで、貧血に対処する必要があります。

また、人によって貧血の症状というのは大きく違い、貧血の程度と症状は一致するとは限りません。
ちょっとの貧血でも、劇的な症状が発生する可能性もあるため、常に注意をする必要があります。
痔持ちの方で貧血の症状がある場合、痔を治療すれば貧血が改善される可能性もあるため、治療はしっかり行いましょう。

温水便座症候群

ウォッシュレット機能を持つトイレは、家庭でも普及しており、快適に排便や後処理を行う事ができる設備です。
海外でも、日本のウォッシュレットはある種のトイレ革命として人気があります。
しかし、このウォッシュレットが普及した事により、切れ痔となってしまった人が急増しているという現実もあります。
また、切れ痔だけでなく、肛門湿疹の原因ともなっており、これらの症状を合わせて温水便座症候群と呼びます。

温水便座症候群では、お尻を洗浄し過ぎる事により、肛門の皮膚がかぶれてしまうという病気です。
かぶれによって、肛門が痒くなってしまうため、肛門が汚れている事が原因と勘違いしてしまい、余計に肛門の洗浄を行う事に繋がります。
その結果、かぶれの悪化や水流を強くし過ぎる事による傷が発生してします。

かぶれや切れ痔は、一度発生すれば完治するためには時間が掛かる症状です。
切り傷やかぶれができれば、排便時の不快感だけでなく出血や痒みで集中力の低下などを引き起こす可能性もあります。
お尻に違和感を感じた場合には、自分で判断するのでは無く、肛門科を利用して適切な処置を受けるべきです。
ウォッシュレット付きトイレは便利で快適であるものの、温水便座症候群になってしまわない様に注意が必要です。

トイレは短時間で済ます

便秘の際、もう少しで出そう、まだ残ってる気がするなどの理由で、長時間トイレに篭ってしまうという人は少なくありません。
しっかり排便ができれば気持ちが良いものですが、長時間篭ってしまう事によって痔になってしまったり、痔を悪化させてしまう可能性があります。
無理に出そうとし、大きな声を出したりくしゃみの勢いを利用する人がいますが、出血の原因となってしまうため注意が必要です。

排便の最適時間は3分~5分程度とされており、10分以上力み続ければ痔を引き起こす原因になるとされています。
そのため、無理矢理に排便を行うのではなく、自然と排便が促される様な食生活や肛門括約筋のトレーニングを行うべきです。
排便しやすい食事と、排便後の肛門のトレーニングを行う事で、素早く切れ味の良い排便をする事が可能になります。

また、毎日同じ時間に排便を行う事を心がける事で、ある程度便意の時間をコントロールする事が可能です。
こうした習慣的なトレーニングを続ける事によって、快適な排便生活と痔の予防に繋げる事ができます。
ただし、短時間の排便を意識するあまり、強くいきみ過ぎれば痔の原因となってしまうため、無理のない状態で排便を行いましょう。

お尻に良い食生活

痔が悪化すれば、外科手術を行う必要があるため、悪化する前の段階で治療したい病気です。
しかし、どれだけ治療して一時的に良い状態になったとしても、再発してしまう可能性は存在します。
便秘や生活スタイルなどが原因で痔が生まれている場合には、根本的な改善をしなければ完治したとは言えません。
そのため、毎日の食生活を見直す事で、痔の原因となる要因を取り除く必要があります。

痔の原因と言われる便秘は、食生活によってある程度改善する事が可能です。
まず、重要になるのが排便を促しやすい食生活を送る事であり、そのポイントとなるのが食物繊維です。
現在の日本人は、食生活の欧米化により牛肉や豚肉などを摂取する機会が増加しています。
これはファーストフードの普及が理由とされており、野菜を摂取する機会の低下にも繋がっています。

肉類ばかりを摂取する生活の場合、食物繊維の摂取量が少なくなってしまう事により便秘が起きやすくなります。
そこで、意識的に食物繊維が多く含まれる食材を摂取する事で、適度な排便を促す必要があります。

食物繊維が多く含まれる食材としては、ダイコンやゴボウなどの根菜類です。
他にも昆布やワカメなどの海藻類にも多く含まれているため、これらの食材を意識的に摂取していきましょう。
食生活が改善され、便秘を解消する事ができれば痔の再発リスクを低くする事ができます。

痔は国民病

現在、世界全体で痔の症状を持つ人は成人数の80%近くであるとされています。
欧米では85%前後、日本においても75%近くが痔の症状を持っているという調査結果が存在します。
これはもはや、国民病と言っても過言ではない状態です。

男性に比べ、女性の方が生理や妊娠による便秘などが原因で痔になりやすいとされますが、決して女性だけの問題ではありません。
男性でも、普段の生活習慣によって痔になってしまう可能性は十分にあります。
暴飲暴食や睡眠不足など、毎日の食事や生活習慣が原因でイボ痔や切れ痔が発生する事になります。

また、自覚症状を持たない程度の小さなイボ痔を持つ人も多いとされるため、いつ肛門からイボが顔をだすかは分かりません。
若い人の場合は肛門の筋肉の関係で切れ痔が多い傾向にありますが、イボに関しても注意をしておく必要があります。
若いほどに、放置すれば治ると考える人も多く、結果悪化してしまう傾向にあるため、早めの対処が重要です。

痔の悪化とリスク

痔という病気は、放置しても快癒する病気ではなく、放っておけば悪化の一途を辿る事になります。
そのため、症状が悪化してしまう前の段階で治療を行う事が重要です。
早い段階で治療を行った場合は対処療法で対応する事が可能ですが、悪化してしまえば手術をせざるを得なくなります。
しかし、肛門の病気というのは恥ずかしさもあるため、なかなか病院に行く気にならないというのも事実です。

痔は早い段階であれば薬局などの塗り薬で治療をする事も可能です。
肛門科へ行くのが恥ずかしいという場合には、薬局で薬を探してみるというのも一つの対処方法です。
近年では、軟膏だけでなく座薬や飲み薬など様々なタイプが販売されています。

治療を行わず放置した場合や、治療を途中でやめてしまったという場合には、痔が慢性化してしまう可能性もあります。
慢性化した場合には、脱肛や痔瘻などが起きる可能性があるだけでなく、最悪の場合は大腸がんの危険も存在します。
下着が血で汚れるだけでなく、命に関わるリスクが存在するため、素早い治療が必要となる病気なのです。
また、治療をした場合でも生活スタイルによっては再発の危険があるため、再発を防ぐためにも根本的な生活の改善を行う事が重要です。

お尻がかゆい

痔の症状としては痛みや出血というものがメジャーですが、なかにはかゆみというものもあります。
かゆみはそれほど気にならない症状かもしれませんが、痔だと思っていたら別の病気だったということもあります。
かゆみが現れるもので、痔と間違えやすい病気には何があるのでしょうか。

かゆみが現れるものとしては、まず肛門周囲湿疹が考えられます。
かゆみの多くは湿疹や炎症によって引き起こされるため、非常に間違えやすいです。
また、肛門周囲湿疹の場合、かき壊すと痛みや出血を伴います。
こういったことからも、肛門周囲湿疹は痔と間違えやすいとされているのです。
ヒサヤ大黒堂などの市販薬を使用していて症状が改善されないなら、一度病院に診てもらいましょう。
もうひとつ、尖圭コンジロームも間違えやすい病気のひとつです。
尖圭コンジロームは肛門周囲あるいは内部に小さなイボがたくさんできる病気です。
初期症状がなく、病状が進行すると肛門にジメジメとした違和感やかゆみを感じます。
そのため痔と間違いやすいのですが、尖圭コンジロームは性行為感染症のひとつなので、専門機関での診察が必須です。
気になる症状が見られれば、すぐに診察してもらいましょう。

かゆみと言えども侮らず、しっかりと対応することが大切です。

出血があるとき

痔は早い段階であれば、ヒサヤ大黒堂の不思議膏のように市販薬を用いて治すことができます。
しかし、果たしてそれが本当に痔なのかはわからないこともあります。
もし大きな病気を痔だと勘違いしていれば、取り返しのつかないことになりかねません。
今回は、出血があるもので痔と間違えやすい病気についてご紹介します。

いぼ痔や切れ痔は出血を伴いますが、これと間違えやすいのは大腸がんや大腸ポリープです。
どちらも放っておくと危険な病気なので、少しでもおかしいと思ったらすぐに病院にいかなければいけません。
大腸ポリープの場合、内痔核と間違えやすいものですが、出血に痛みを伴わない点で異なります。
痛みのない出血が続く場合は、大腸ポリープである可能性が高いです。
大腸がんの場合、一般的には鮮血ではなく赤黒い血であるため、血の色で見分けることができます。
しかし、肛門付近に腫瘍がある場合は大腸がんの場合でも鮮血になることがあり、この場合は気づかないことも多いです。

こういった病気は、痔の経験が長い人ほど見過ごしやすいです。
大きな病気を見逃さないためにも、少しでも異変を感じたら診察を受けましょう。